「温泉法」って、一体なに?!

実は、私たちがよく知っている温泉。「温泉法」といって、国が定めた「温泉の定義」があるのをご存知ですか? そう、温泉には「温泉であるべき条件」があったのです。その意外な定義を学んで、みなさんも「温泉マスター」になってみませんか?

「温泉」の定義は、これだ!

では、さっそく「温泉が温泉であるべき条件」をご紹介していきます。これが、日本で一般的に「温泉」として認められている温泉の定義です。

・源泉の温度が、25度以上
もしくは……、
・19種類の特定の成分(例:重炭酸ソーダ、フッ素イオン、水素イオン、リチウムイオン、沃素イオン、メタケイ素など)の中で、1つ以上国の定めた規定値に達しているものがあること(規定には成分の総量も含まれるため、19種類の条件のうち1つでも当てはまったら「温泉」になります) つまり、25度以上の源泉であれば、特に何の成分がはいってなくても「温泉」になります。はんたいに、源泉の温度が25度より下であっても、19種類の特定成分のうち1つでも規定値に達しているものがあれば、「温泉」ということができるのです。 私たちがもっている「温泉は気持ちよくて、温かくて、効能がいっぱいある」といったイメージからは、少し……、いえ、ずいぶんかけ離れていませんか?

◎分けかた色々、温泉の種類
みなさんもご存知のとおり、温泉にも色々な種類があります。ただ、その分類のしかたは、とても豊富です。ここでは、分類別にさまざまな角度から温泉をご紹介いたします。

温度による分けかた

源泉の温度によって、温泉は下記4つの種類に分けることができます。
・25度未満→冷鉱泉
・25度~34度未満→低温泉
・34度~42度未満→温泉
・42度以上→高温泉

人が温泉に入って、一番「気持ちがいい!」と感じる温度は、42度だといわれています。したがって、ほとんどの温泉地にある大浴場では、水温を42度前後に設定しているのです。つまり、冷鉱泉・低温泉・温泉については、ある程度加熱をしているということになります。そうすると、高温泉こそ温泉らしい温泉になるのかも知れません。
あと、源泉の温度が高いほうが「効能成分が濃い」といわれています。(これは、お湯が熱いほどお茶が濃くでるのと似た原理です) ただし、ここで注意が必要です! 「高温泉こそ温泉らしい温泉で、効能成分が濃い」といってしまうと、まるで高温泉こそがすぐれているように思われてしまいがちです。しかし、温度が高いと、もちろんお肌への刺激もそれだけ強いため、適温に冷ます必要がでてきます。ぬるいお湯で、のんびりつかりたいという方は、もちろん「温泉」を選ぶべきですし、お肌が弱いという方は、適度に加熱してある「冷鉱泉」・「低温泉」を選ぶことをおすすめします。 ご自身の体調、そして好みに合った温泉選びをすることがとても大切です。

浸透圧による分けかた

浸透圧とは、濃度がちがう液体を「しきり」で分けたとき、濃度を一定にしようと、濃度の薄い液体から濃い液体へ水分が移っていこうとする力のことです。

実は、人間のお肌は温泉に含まれている効能成分を浸透させることができるのです。そこで、浸透力で温泉をわけると下記3つの種類に分類できます
(等張液=人間の細胞液と同じ浸透圧をもっている液体のこと)
・低張泉→浸透圧が等張液より低いもの
・等張泉→浸透圧が等張液と同じもの
・高張泉→浸透圧が等張液より高いもの

一般的に、低張泉はやさしいサラサラしたお湯で、温泉の水分をお肌に吸収します。反対に、高張泉は、温泉の成分がお肌に浸透するといわれています。

「ph値」(水素イオン濃度)による分けかた

水素イオンの濃度によって下記のように分類することができます。
・pH2未満→強酸性泉
・pH2~3未満→酸性泉
・pH3~6未満→弱酸性泉
・pH6~7.5未満→中性泉
・pH7.5~8.5未満→弱アルカリ性泉
・pH8.5以上→アルカリ性泉

一般的に、酸性泉は殺菌効果があるため皮膚病に、そして、アルカリ性泉はお肌の角質をとるため美肌効果があるといわれています。(中性泉は、お肌に一番やさしいとされています) ◎泉質による分けかた
泉質で大まかに分けると、次の9つに分けることができます。
(それぞれに、簡単な効能を記載しています) ・放射能泉→痛風への効果、万病への効果
・硫黄泉→高血糖・高血圧・動脈硬化など生活習慣病への効果
・二酸化炭素泉→心臓病への効果
・単純泉→お子さまや高齢者の方にもやさしいお湯、美肌効果
・炭酸水素塩泉→美肌効果
・酸性泉→殺菌効果
・塩化物泉→湯冷めしにくく、塩分による殺菌作用あり
・硫酸塩泉→傷・脳卒中への効果
・含鉄泉→貧血・月経障害・更年期障害など婦人病への効果

各温泉には泉質名がありますが、それは上記9種類と、さまざまな「イオン」の組み合わせによって決められています。

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